習字でも書道でも、半紙に5~6文字を拡大して書くのは
一般的な練習方法だと思います。
その際にとても大事なことの一つが、
【一文字一文字の白と黒の面積がだいたい同じぐらいになる】
ようにする、ということ。
どういう事かと言いますと、
例えば、
「温故而知新」
(古き(故き)を温(たず)ねて、新しきを知る)
の5文字を半紙に書こうとするとき、
「温」と「新」は比較的画数が多く、「故」「而」「知」は比較的画数が少ないです。
なので画数が多いと線は気持ち細めに、少ないと太めに書かないとバランスが悪くなります。
そして画数の多い字は、必然的に字座(じざ)というその文字が占める空間が広くなり、
画数の少ない字は、逆に占める空間は狭くなります。
文字を書く、という事はこれらの事を一瞬で判断、考えながら書いていく必要のある恐ろしく高度なことです。
これらを端的に言って
「白と黒の量をそろえる」
という事になります。
文字を書くことを突き詰めていくと、こんな事も考える必要があるのだとは思いますが、
ここまでやる必要もあるのかな…とは思います。
でも、こういった概念的なことをどこかで分かっているのも、
本質的な美しい文字を書くためにはやっぱり必要なことかもしれません。
コメント