綺麗な文字の書き方(82)【書で競うべきは、過去と未来の自分】

美文字レターバックナンバー

これは私自身にも対する戒めとして、常に念頭に置いていることです。

「競書雑誌」というのがあって勘違いしがちですが、ついつい他人と競争してしまうという事があります。

本来「書」というのは他人と競うものではありません。

本当に競うべきは、過去と、そして未来との自分だと思うのです。

能力至上主義という教育、テストで何点取れるか?

取れなければ私はダメなんだ…

という環境があるのも事実なので、ついそう考えてしまいます。

それを「書」にも当てハメてしまい、他人から優位になるための道具としてしまいがちです。

でもそれは不毛ですし、そんな心持ちであってはいかに技術が高くなっても、

上手い字は書けても良い字は書けない、

と思うのです。

もちろん、競争心・向上心を否定するわけではないのです。

特に子どもの頃はモチベーションアップ・動機付けのためとして競書というのはあっても良いものだとは思います。

ですが大人になったら、ふと考えてみるべきと思います。

あの人よりは上手い、だから勝ってる…

昔の私もそうでした。

しかもそれを無意識のうちにやってしまうのです。

悟りを開くというわけではありませんが、そういった心のレベルから一歩引いて考えること。

書とは本来他人とは競うものではない。

競うべきは過去と未来の自分。

そういう心持ちで日々書に打ち込むことは、何よりも大切だと思います。

綺麗な字を書く方法を定期レターでお届け。登録無料です。

田畑明彦

田畑明彦

在野の書家。字は誰でも綺麗になれる!という想いから分かり易い美文字法を発信していきます。書を始めて30年以上、脱サラして書で身を立てるべく京都の住まいから地元鹿児島へ戻りさらに奮闘中!書の勉強の果ての日本語を美しく書けるようになりたい!百聞は一見にしかず。動画にて美文字の解説しております。下↓のYouTubeボタンから、または「SYODOUGA」で検索下さい。

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP