私が進んで行きたい書の道

書全般

ここでは、管理人プロフィールの続きような位置づけになりますが、私自身が進んで行きたい書の道について述べさせていただきたいと思います。

すべては「日本語を美しく良い字に書ける」ようになるため

私の考える書の最終目標は、

「日本語を美しく良い字に書ける」ようになるためです。

これが私が運良く長生きできて80歳ぐらいになった時に書ければいいな・・・と思っている事で、日々書について考えて結びつけて生活している私ですが、その根底あるのはすべてはこのためなのだと思っています。

そして一番気を付けている事が、ただの美しい字を目指さないということ。

書というのは一番ごまかしができない、純粋に「自分そのもの」が出てしまうと考えています。

練習であっても字を書くときは、たとえ書いている途中で心臓麻痺とかで死んでしまっても、上手くはないけど良い立派な字だと言われるようにしたいと思って練習しています。

現代の書家というのは永い書の歴史の中でも一番恵まれています。大昔は命を懸けないとみることができない書の名品を現代は簡単に入手(印刷ですが)することができます。

昔からは考えられないほどたやすく練習できてしまい、そのため人からの借り物で満足してしまいがちです。

要は技術は手に入りやすくなったのですが、ただの美しい字なだけで満足してしまい良い字になりにくいと感じていますし、私も実際そうだと思っています。

そういった事から「美しく良い字」というは本当に用心しなければいけない簡単なことではないと考えています。

また、その「日本語を書く」ということの一つに、3,000文字エクセル一覧表づくりをしていたりします。

これは日本人である私の相手、とくに漢字は、常用漢字(じょうようかんじ)という今の日本という国の中でメインとして使うことになっている文字が2,200文字ほどあり、

そして人の名前に使える人名用漢字(じんめいようかんじ)が800文字ほどあります。

この合計約3,000文字をエクセル表に、漢字辞典のページ、漢字の成り立ちや部首を打ち込むといった事を日々黙々と取り組んでいます。

常用漢字(じょうようかんじ)は「あいうえお順」に並んでいるので、「あ」から順番に「亜」「哀」「挨」「愛」・・・という順番で、篆書(てんしょ)と草書(そうしょ)という書体が書けるように今のところは日々練習しています。

ちなみに書写技能検定という書道の英語検定みたいな民間資格があるのですが、その1級でこの常用漢字の草書体が出題されます。なので常用漢字の草書体をすべて制覇することで検定対策も兼ねてやっています。

常用漢字エクセル表

常用・人名漢字をエクセル表にまとめ、検索をすぐできるようにしたもの。小学校の学年検索には重宝します。完成したらいつかは公開したいですが…いつになるやら。。根気強くやっていきます。

篆書・隷書・草書・楷書・行書・仮名の6書体を極めたい(野望です)

なんでそんな面倒くさい事をしているかといいますと、

漢字には「篆書(てんしょ)」「隷書(れいしょ)」「草書(そうしょ)」「楷書(かいしょ)」「行書(ぎょうしょ)」という5つの書体(フォントのようなもの)があります。

そしてもう一つ、中国には無い日本の国独自のオリジナル書体「仮名(かな)」という「ひらがな」の元ネタになったものがあります。

それらの合計6つの書体を最終的には全てを知って書けるようになり、自由に操って自分だけの日本語の良い字を書けるようになりたいのです。

そのためにまずは「篆書(てんしょ)」というのが一番始めの原初の文字なのですが、まずはこれを知ること書けることが美しい日本語を書くための近道と思いこんで勉強しています。

また「草書(そうしょ)」という「究極のくずし文字」も「ひらがな」を美しく書くためには欠かせないと思っています。

でもそこは無くとも、日本で使用する3,000文字を全て極めてからでないと、本当の意味での自分の中の良い字が書けないと考えています。果てしない道ですがライフワークとして進んで行きたいと思っています。

書道の世界には先に述べた6つの書体のそれぞれに専門的な世界があります。

私の方向としては6つの書体すべてに挑戦していくので、必然浅くなってしまうのでしょうが、すべては「美しく良い日本語を書くため」に広く浅く勉強し、ひととおりすべてに通ずることが大事なのではと考えています。すべての書体は一つにつながっていると思うのです。

浅く広くではありますが6つの書体で一番重視すべきは、篆書(てんしょ)と隷書(れいしょ)だと考えています。この2つの書体にこそ「書いて表現する」ことの真髄があるのではと思って日々取り組んでいます。

またグローバルになる世界中がつながってくるこれからの時代は、アルファベットを美しく書けるための研究も必要と考えます。東洋の文字文学を芸術の域まで高めた「美しく書く技術や精神」をアルファベットにも反映させてみる、といったことにも挑戦していきたいと考えています。

今のところは、こういったアプローチで私は自分の書の道を進んでいきたいと考えています。

そうしていずれは、そういったライフワークのエッセンスのようなものを、いろんな方に分かり易く「美しく良い字を学べる教材」として世に出していけたらとも考えています。

ここを読んでいるあなたにお伝えしたい事

という感じで、私が進んで行きたい書の道についての方向をここでは書いてきましたが、ここまで読んでいただいているあなたに一つだけお伝えしたい事があります。

それは努力する場所や方向を間違えないことです。

人生はダラダラ過ごすと長いけど、何かに没頭するとアッという間です。

近い時代の書の達人と呼ばれるある方は、指針にすべき手本を間違ってしまい、普通の人にはできない圧倒的な努力をしたけれど、一生を棒に振ってしまっているという話を本で読んだことがあります。

この事の真偽は定かではありませんが、個人的には理解できる部分が確かにあるような気がします。

なのでこんなところまで読んでいただいたあなたには、何ごとにおいても努力する場所や方法・ベクトルを間違えないで用心していただきたい、という事をお伝えしたいです。

つねに疑問を持って「これはそもそも何のためにやっているのか?」という問いかけを、たまには自分にしてみて欲しいのです。書の道だけではなくていろんな事に通じてくる事だと思いますが、方向や指針を間違うとどんな努力もムダになってしまうということは恐ろしいことですし、貴重な人生を過ごす中で一番用心しなければいけない事だと思います。

このブログを通じて、今後もそういった事についての情報を発信していきたいと思っています。

以上で終わりたいと思いますが、こんな記事のこんな所まで読んでいただいてありがとうございました。

本気で書を学びたい方のみ、ご覧下さい。

田畑明彦

田畑明彦

在野の書家。書壇からは距離を置いて独り書の道を追求しています。質屋大学書道科にて現在も勉強中。その成果を地道に発信していきます。

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