真草千字文(草書)徹底解説(11-20)拡大するからこそ理解できる草書の極意を解説していきます

真草千字文(草書)徹底解説

書を学ぶ者、書学者の田畑です。

書をこれから学ぼうとする方へ、まず最初に学ぶべき古典の提案ということで、

ここから始めて究める書の道しるべ【真草千字文を一番に学ぶべき理由】

をまずはご覧いただきたいのですが、

この真草千字文は「真」=楷書、「草」=草書、ということで、それぞれの書体を1000の文字で4字4字の8字で1句が250句あって1000、千字文とされています。

その草書の方も徹底解説していきます。

草書は俗に「くずし文字」と言われるように、学校で習うこともないため「読めない・・・」という印象が強いかもしれません。

しかもそれを書くだなんて無理!と思うかもしれませんが、千字文は楷書と草書をならべて書かれていますので、くずす前の字を覚えやすい、というのもあります。

さらに真草千字文を書いた「智永(ちえい)」は書の神様「王羲之」7世ということでその血筋に当たることもあって、今は亡き「蘭亭序」の原本を見て学んだということも伝えられています。

そのため本物が無い王羲之の筆法をもっともよく伝えているとされています。

草書自体は最終的には王羲之の「十七帖(じゅうしちじょう)」という古典が一番とされていますが、どうしても石に刻されたものの拓本のさらにコピーしか我々は目にすることはできないため、ついついその形ばかりに目が行きがちです。

最高の草書の聖典「十七帖」を理解するためにも、真草千字文の実際書かれたものを拡大臨書することが実は草書の本質を理解するための一番の近道なのではと思いますし、30年以上書をやっていて痛感します。

そういうわけで真草千字文の草書も深く深く解説していきます。(文字の成り立ちやウンチクが多くて恐縮ですが・・・でも草書は特に元の字を分かってかくことが大切です。)

また、

書道30年の集大成?!草書のコツと(斬新な?!)練習方法をご紹介

ということで草書のコツと練習方法についてもまとめてみました。こちらからご覧いただけると草書の理解も少しは早くなるかもしれません!(たぶん)

前置きはこのぐらいにして、1枚4字ずつ解説していきます。

真草千字文(草書)徹底解説(1-10)からの続きとなっております。)

真草千字文(草書)徹底解説11金生麗水(「金」と「麗」の草書としてのくずし方は要注意です)

真草千字文(草書)徹底解説12玉出崑崗(「崑」のくずし方は特殊ですが王羲之のくずしとして通用する部分があります)

真草千字文(草書)徹底解説13剣号巨闕(「剣」や「号」など元の文字の字体を知った上で書くことが大切です)

真草千字文(草書)徹底解説14珠称夜光(「称する」の元々も意味までマニアックに解説してみました)

真草千字文(草書)徹底解説15菓珍李柰(「菓」と「筆」の草書体はたった1ヶ所の違いで誤字認定されます)

真草千字文(草書)徹底解説16菜重芥薑(草書でも「草カンムリ」の書き分けの良い練習になります)

真草千字文(草書)徹底解説17海鹹河淡(海は塩からく、河は淡い、サンズイの書き分けになります)

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田畑明彦

書を学ぶ者、書学者の田畑と申します。30年の書の研究・実践の成果をなるべく分かり易く、ここに残しておきたいと思います。最近はYouTubeがメイン。動画は微妙なニュアンスを伝え易いです。YouTube動画もこのブログにヒモ付けしております。宜しければご覧ください。

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