真草千字文(草書)徹底解説(1-10)草書のコツを実演しながら解説していきます

真草千字文(草書)徹底解説

書を学ぶ者、書学者の田畑です。

書をこれから学ぼうとする方へ、まず最初に学ぶべき古典の提案ということで、

ここから始めて究める書の道しるべ【真草千字文を一番に学ぶべき理由】

をまずはご覧いただきたいのですが、

この真草千字文は「真」=楷書、「草」=草書、ということで、それぞれの書体を1000の文字で4字4字の8字で1句が250句あって1000、千字文とされています。

その草書の方も徹底解説していきます。

草書は俗に「くずし文字」と言われるように、学校で習うこともないため「読めない・・・」という印象が強いかもしれません。

しかもそれを書くだなんて無理!と思うかもしれませんが、千字文は楷書と草書をならべて書かれていますので、くずす前の字を覚えやすい、というのもあります。

さらに真草千字文を書いた「智永(ちえい)」は書の神様「王羲之」7世ということでその血筋に当たることもあって、今は亡き「蘭亭序」の原本を見て学んだということも伝えられています。

そのため本物が無い王羲之の筆法をもっともよく伝えているとされています。

草書自体は最終的には王羲之の「十七帖(じゅうしちじょう)」という古典が一番とされていますが、どうしても石に刻されたものの拓本のさらにコピーしか我々は目にすることはできないため、ついついその形ばかりに目が行きがちです。

最高の草書の聖典「十七帖」を理解するためにも、真草千字文の実際書かれたものを拡大臨書することが実は草書の本質を理解するための一番の近道なのではと思いますし、30年以上書をやっていて痛感します。

そういうわけで真草千字文の草書も深く深く解説していきます。(文字の成り立ちやウンチクが多くて恐縮ですが・・・でも草書は特に元の字を分かってかくことが大切です。)

また、

書道30年の集大成?!草書のコツと(斬新な?!)練習方法をご紹介

ということで草書のコツと練習方法についてもまとめてみました。こちらからご覧いただけると草書の理解も少しは早くなるかもしれません!(たぶん)

前置きはこのぐらいにして、1枚4字ずつ解説していきます。

真草千字文(草書)徹底解説1天地玄黄(草書は難しいですが…頑張って解説していきます)

真草千字文(草書)徹底解説2宇宙洪荒(草書でも「ウ冠」の書き分けの良い練習になります)

真草千字文(草書)徹底解説3日月盈昃(日と月ともに転折がありますが曲がり方が違います)

真草千字文(草書)徹底解説4辰宿列張(「列」の左旋回の部分がとくに注意すべきポイントです)

真草千字文(草書)徹底解説5寒来暑往(「寒」や「来」は漢詩でよく見る字、草書でも練習の価値ありです)

真草千字文(草書)徹底解説6秋収冬蔵(「秋」「収」の右払いの収筆は地味に使えるテクニックです)

真草千字文(草書)徹底解説7閏余成歳(「成」の欠けているだろう部分は編集して補いました・・・)

真草千字文(草書)徹底解説8律呂調陽(「ふでづくり」の部分など草書は元の字体を分かって書く必要があります)

真草千字文(草書)徹底解説9雲騰致雨(「騰」という字は「○○る」と読みますが分かりますか?)

真草千字文(草書)徹底解説10露結為霜(「雨冠」の書き分けを草書でもぜひ!)

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田畑明彦

書を学ぶ者、書学者の田畑と申します。30年の書の研究・実践の成果をなるべく分かり易く、ここに残しておきたいと思います。最近はYouTubeがメイン。動画は微妙なニュアンスを伝え易いです。YouTube動画もこのブログにヒモ付けしております。宜しければご覧ください。

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