文字にはそもそも持っている性質がある
今回は、文字をシルエットとして捉えるというお話です。
シルエットは「影像」という意味ですが、
字に光を当ててその背後に映し出される影のイメージですね。
字にはそれぞれに持っている形などの性質があります。
例えば「スイカ」や「メロン」「マンゴー」などは
「甘いくだもの」と言えますが、それぞれに独特の「甘さ」や「良さ」があります。
それぞれに持ち味があるということで
字にも同じことが言えます。
美文字練習帳などで練習しているとき、お手本どおりにナゾッたり
見て書いたりしていると思いますが、
単純に線だけを追いかけて、ナゾッたり見て書くことから一歩進んで、
書く前にその字の形をイメージしてみると良いと思います。
大きかったり小さかったりいろんな形がある
そういった練習を心がけていけば、
この字は「丸型だな」とか「三角形だな」とか
「縦に長い」とか「場所を取る字だ」とかが分かってきます。
そしてこれがポイントなんですが
ある程度分かってくると、書き始め(一画目)の場所も
だんだんアタリがついてくるようになります。
この「アタリがつくこと」が大事なことで
ここが分かってくると、字を並べて書くときに
真っ直ぐに書けるようになってきます。
中心が通って「ピーン」と字が並んで見えます。
よく字が真っ直ぐにならないで曲がってしまう方は
シルエットをイメージして書いていくと上手くいくかもしれません。
変化を意識する
シルエットが捉えられるよう心がけて、
今度はそれぞれの字の性質を逆に利用して
「変化をつけること」を意識してください。
字を並べて文章を書くわけですが、
例えば1文字目を大きな四角、2文字目は小さな三角、
3文字目は小さな丸で、そして4文字目はまた四角…
というように字の持つシルエットを利用して、時にはそれを誇張したりして
変化をつけてアキのこない書き方を意識すれば、
美文字にまた一歩近づきます。
そして、「漢字」と「ひらがな」「カタカナ」を並べて書いていくわけですが
「漢字」は大きく
「ひらがな」「カタカナ」は気持ち小さく
書いていくと、変化をつけやすいです。
それと、よく「四角の中に収める練習」をとにかくやりがちですが
字にはそれぞれの形があります。
一文字一文字の美しい形を覚える練習としては良いと思いますが、
字の形(シルエット)を意識した練習を心がけてほしいです。
なんでもそうですが、単調になると良くありません。
音楽やダンスなんかは特にそうだと思いますが
やはり常に変化を持たせる曲のつくりやダンスの振り付けになっているはずです。
それと同じことだと思います。
まとめ
- 文字にはそもそも持っている性質がある
- 大きかったり小さかったりいろんな形がある
- 変化を意識する
というわけで、字のシルエットを捉えて書いていただきたいということでした。
字を並べていって、文章を書いていくわけですので
「字の粒の変化を意識して」
書くように心がけることが、美文字への一歩になります。
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