綺麗な文字の書き方(89)【筆から先に抜くクセを(筆ペンの場合)】

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これは筆ペンで書く時に、最近発見したことです。

毛筆ではなく筆ペンで書く場合というのは、まず例外なく手を紙に付けて書きます。

考え方によっては、ボールペンの先が筆風になった筆記具を筆ペンと呼び、つまり筆ペンはボールペンの延長線上にあると言えます。

なので自然とボールペンと筆ペンは同じ持ち方(人それぞれ違いはあっても)で書くことになります。

ボールペンを手を浮かせて小さい字を書く人はまずいないと思うので、同じように筆ペンも手を付けて書きます。

手を付けて書く。

ここで書くときにちょっと都合の悪い画があります。

それは「左ハライ」です。

右手を紙に付けて書くという動きをする場合、この左に向かう動き=左旋回=左ハライというのがどうしても弱くなりがちです。

機会があったら観察してほしいのですが、右旋回=右ハライの動きはとても立派で充実しているのですが、左旋回=左ハライがそれに比べて弱々しい字というのは結構多いです。

インスタグラムなどでも、よくよく見るとそういう字が多くて、もちろんそれは私もそうなのです。。なので特に心がけているポイントです。

「ハライ」の大切なポイントは、

【紙の上ギリギリまでいるようにすること】

右ハライはこれが比較的カンタンなのですが、左ハライだと早くから筆先が抜けてしまい、ギリギリまで引きつけるというタイミングが難しいです。

そのうえ右手で書く性質上、抜ける先が隠れてしまうのもより難易度を上げています。

そこで最近発見したテクニックが、

「筆先から抜けるように左ハライを書く」

という事。

筆ペンは先がとても効きやすいので、筆で一番毛の長い部分=命毛を把握しやすいと思います。

その命毛が一番早く紙からに抜けるように書く、

方法としては筆先(命毛)を先に逃がすように書く。

こうすることで、早くに筆が浮いてしまうということが結構な確率で下がります。

これを分かった上でぜひ練習してみてください。

タイミングは身体で体得するしかないですが(前回の教えられない領域ですね)、これを分かった上でやれば上達は早いですし、

弱くなりがちな左ハライが強くなって、右ハライとバランスが取れるようになり、結果として美しく立派な字になってきます。

練習する価値は高いと思いますので、ぜひやってみることをおススメします。

毛筆だとまたちょっと違うのですが、それは次回また説明いたします。

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田畑明彦

田畑明彦

在野の書家。字は誰でも綺麗になれる!という想いから分かり易い美文字法を発信していきます。書を始めて30年以上、脱サラして書で身を立てるべく京都の住まいから地元鹿児島へ戻りさらに奮闘中!書の勉強の果ての日本語を美しく書けるようになりたい!百聞は一見にしかず。動画にて美文字の解説しております。下↓のYouTubeボタンから、または「SYODOUGA」で検索下さい。

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